摘楊花
中国では初夏に街路樹などにある柳の綿が粉雪のように飛び散り、その一帯に漂うらしい。
唐の禅僧、趙州和尚はよく「柳絮(りゅうじょ)、柳絮」と云ってその禅風を鼓舞していた。
「柳絮」とは白い柳のわたが雪のように舞い飛散することを云う。
又時には、「摘楊花(てきようか)、摘楊花」と云って説得している。
「摘楊花」とは「楊(やなぎ)の花を摘む」ことであり、柳絮を追いかけて遊ぶことをも意味していた。
空中を飛び回ってとらえどころのない柳絮は、一切のよりどころのない存在、しがみつくもののない存在に譬られ、その「しがみつくもの」がない柳絮にさえ、人間はしがみつこうとすることが「摘楊花」であると趙州和尚は説いているのである。
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