岡本可亭:岡本竹二郎 編著書

女寶(岡本可亭編)挿絵
女寶(岡本可亭編)挿絵

岡本可亭:竹二郎 編著書

 

岡本 可亭】(おかもと かてい)
この可亭の生存を (1857-1912) 安政4年~明治45年・大正元年としているのは間違いである。
正確には安政4年(1857)12月9日~大正8年(1919)10月10 日、行年63歳である。
本名は岡本晋太郎で通称(号)は岡本可亭、竹二郎、竺、晋卿などと称した。

 

明治大正文學美術人名辭書(松本龍之助 編)」(大正十五年四月五日 立川文明堂發行)には次のように記されている。
岡本可亭】(オカモトカテイ)書
東京の書家。安政四年大阪(?)に生れた。通称竹二郎、可亭は其號であり、別に長春堂の號がある。乃父藤堂藩に仕へて御家流を能くした。氏は夙に乃父の畫風を學び、後各家を參酌し特に子昂の筆意に入る。嘗て函館師範學校同女學校等に習字科教師となり、後商船學校に教鞭を執り、二十七年以來東京習字會を設け業餘書道の教授をした。著に「各種習字帖」「新字十體」、其他習字帖等數種ある。現住所 東京市京橋區南傳馬町

 

以下に「岡本可亭:竹二郎」の著書を記載するが、ここで疑問が無い訳ではない。
「湖月」と称する岡本竹二郎がいるので、彼は岡本可亭と同一人物なのかと云う疑問である。
疑問が残るが一応掲載する。

 

岡本可亭:竹二郎 編著書

 

◎明治15年8月
 「絵本朝鮮異聞」 2篇 岡本竹二郎 (湖月) 編


 ◎明治16年
 (稗官必携)「戯文軌範」3冊 岡本竹二郎編 芳年画 加藤正七版

◎明治23年(1890年)2月
「實地應用 新撰貴女用文」附裁縫料理茶式挿花 全上下2冊
 岡本可亭 著述、岡本竺 書 吉岡宝文軒 發行

◎明治23年(1890年)4月5日

「實地應用男子生涯之務」浪華 岡本可亭 著 發行書林 吉岡平助 
◎明治23年(1890)8月24日
「日本外史纂語字類大全」附・諸家系図,古戦場図4冊
 大阪市東區北渡邊町十番屋敷 岡本可亭編纂(関徳:校閲)發行:梅原忠藏

◎明治24(1890)年
「普通高等新体婦女用文」
◎明治24年(1891)11月3日
「家庭教育貴女之寶」岡本可亭著 大阪・盛文館:出版

◎明治25(1892)年1月20日
「古今名家 戯文軌範」改題出版 編輯人 大阪平民 岡本竹二郎 東京日本橋區阪本三七番地寄留 出版人 東京平民 加藤正七
◎明治25(1892)年
「知識之金庫 少年文学」岡本可亭編 出版者:吉岡宝文軒
◎明治25年(1892)11月16日
「名勝漫遊大阪新繁昌記」(一名旅客獨案内)岡本可亭著  大阪 盛文館:發行
◎明治25(1892)年12月25日
「女寳」<爪付クロス表紙 彩色木版口絵入> 岡本可亭編  金櫻堂版
◎明治26年(1893)11月
「東京郷土史談」岡本竹二郎編輯 廣岡麟之助
◎明治27(1894)年2月28日
「普通女用文」岡本可亭 書 東京習字會(東京市日本橋區數寄屋町十三番地)
◎明治27(1894)年2月28日
「普通書牘」岡本可亭 書 東京習字會(東京市日本橋區數寄屋町十三番地)
◎明治28年1月
「女子新手習用文」岡本竹二郎 松陽堂
◎明治28(1895)年2月
「実地応用普通実業用文」  巻上 岡本可亭 編 ; 岡本竺 書 宝文軒
◎明治28(1895)年2月
「実地応用普通実業用文」  巻下 岡本可亭 編 ; 岡本竺 書 宝文軒
◎明治29(1896)年2月
「新撰貴女用文 : 普通教育」 岡本可亭 編・書 岡島支店
◎明治29(1896)年3月
「実業作文 : 習字応用」 森岡男也 (可堂) 編 ; 岡本可亭 書 松声堂

 ◎明治31(1898)年
「千字文国文」 三體帖

◎明治31年8月
「實地應用 廣告用文案内 全」岡本竹二郎編 東京 雨輪堂藏版
◎明治31(1898)年10月20日
「普通書牘 全」岡本 可亭 書  松陽堂 発行
◎明治32(1899)年
「作文兼用 習字書牘 全」金桜堂

◎明治40(1907)年
「習字兼用 国民用文」金桜堂
◎明治45(1912)年1月
「行草日用文字」岡本可亭 (竹二郎) 編・書 三芳屋書店
◎大正3(1914)年
「三体千字文」三芳屋

 

以上岡本可亭:竹二郎の編著書を紹介したが、漏れている著書も有るかと思われる。