サクランボ
このサクランボは丁度いま赤黄色く食べ頃である。
しかし誰も取って食べる人はいない。
このサクランボの木は寺の裏にある。
裏の大根畑と東川寺境内との境目に有って、このサクランボの木自体は隣りの土地のものである。
隣りの土地の所有者は東川町内には住んでいるが、自宅には一寸距離がある。
今は他人に貸して、大根畑となっている。
隣りの土地の所有者の子供達が小さい頃は、このサクランボを取りに来て、食べたり持ち帰りしていたが、もう大きくなったのであろう誰も取りに来なくなった。
従って、このサクランボは放置されたままである。
この時期を過ぎると、実が熟しすぎ赤黒くなったり、実が割れて傷んでくる。
やがて、地面に落ちるか、鳥が来て食べてしまう。
小鳥たちには恰好の餌場となる。