![ジャータカ絵本:はなのかんむり 表紙](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=990x10000:format=jpg/path/s87ad251bec973692/image/i3eb7d9623373f793/version/1701004806/image.jpg)
![ジャータカ絵本:はなのかんむり 1-2](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=480x10000:format=jpg/path/s87ad251bec973692/image/i49202a7ddde25e22/version/1701004814/image.jpg)
![ジャータカ絵本:はなのかんむり 3-4](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=480x10000:format=jpg/path/s87ad251bec973692/image/i787dbe87580c788d/version/1701004820/image.jpg)
![ジャータカ絵本:はなのかんむり 5-6](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=480x10000:format=jpg/path/s87ad251bec973692/image/i42e7297cee2718b4/version/1701004827/image.jpg)
![ジャータカ絵本:はなのかんむり 7-8](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=480x10000:format=jpg/path/s87ad251bec973692/image/ic6469e244e61d708/version/1701004833/image.jpg)
![ジャータカ絵本:はなのかんむり -910](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=480x10000:format=jpg/path/s87ad251bec973692/image/i41e6b38f1438fbb2/version/1701004841/image.jpg)
![ジャータカ絵本:はなのかんむり 11-12](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=480x10000:format=jpg/path/s87ad251bec973692/image/i34af124069d0a39b/version/1701004847/image.jpg)
![ジャータカ絵本:はなのかんむり 13-14](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=480x10000:format=jpg/path/s87ad251bec973692/image/i5c0ec12cac028a6c/version/1701004854/image.jpg)
![ジャータカ絵本:はなのかんむり 15-16](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=480x10000:format=jpg/path/s87ad251bec973692/image/i8cf636e5e3418783/version/1701004861/image.jpg)
「はなのかんむり」ジャータカえほん
出版 財団法人 鈴木学術財団
え いわさき・ちひろ
ぶん 石森延男
この絵本の裏表紙には次のように書いてあります。
「はなのかんむり」について
「カッカール」という花の名を聞いたことがありますか。
「天上の花」という意味です。
「カッカール華本生」(南伝大蔵経第三二八)では、これは大変香気が高くて、天人がこの花をつけたところ、一つの都がすっかりその香りにみたされたと語られています。
天人にふさわしいこの花は、あまりに美しくまた香ぐわしいので、猿のポータでなくても街の人たちもまた、欲しいと思ったにちがいありません。
でも大人たちには、思いきってそれを願ってみることができませんでした。
ポータだけがそうしました。
欲しいものを欲しいといって、そのためについ、こどもらしい可愛いうそをつきました。
うそをついている時も、ポータにはそんなことはどっちでもよくて、ただもうどうしてもカッカールの花が欲しくなってしまったのです。
美しい花が優しい天人の手から次々とポータに与えられると、ポータは嬉しくて嬉しくてなりません。
ところがそれで冠を作ってかむると、とろうとしてもとれないばかりかだんだん頭に食いこんで、ポータははじめてさっきのうそはいけなかったと気がつきました、
カッカールの花を貰うのには、それにふさわしい資格があったのです。
天人にあやまって、冠をとってもらったポータには、はっきりとそれがわかったのでした。