東川寺住職の説教
昨日は秋のお彼岸の中日で、東川寺でもお彼岸のお勤めをした。
お勤めが終わって、説教となる。
固ぐるしい説教ではなく、いつも笑いながら楽しく説教をしている。
「お彼岸のお話」
お彼岸は春と秋にあります。春と秋にそれぞれ春分の日、秋分の日をはさんで一週間がお彼岸です。
苦しみ、悩み、迷うこちらの岸から、川をはさんで見える向こうの岸を彼岸と言います。すなわち彼岸とは現実の苦しみ、悩み、迷いを無くしてくれる所です。
ではなぜ彼の岸に行けば苦しみなどが無くなるのでしょうか。
そこは仏様の教えによって成り立っている仏様の国だからです。
仏様の国に入るには六つの修行を完成させなければなりません。その六つの修行とは布施、持戒、忍辱、精進、禅定、智慧の修行のことです。
ですから、本来は彼岸の一週間は仏様の国に入る為の修行をする日々なのです。
でもそんなに堅ぐるしく考えなくとも、一日一日の日々を無駄にすることなく、大切に生きてゆくことが彼岸に近づいてゆくことだと思います。
秋のお彼岸の中日は秋分の日で、昼と夜の時間が同じ長さとなり、この日を境にだんだん昼の時間が短くなり、夜の時間が長くなってゆきます。
又、この日、太陽が真東から昇り、真西に沈むことから、西方浄土、極楽に近づくことが出来るとも云われています。
そのことにより、今は亡き人よ安らかにあれと云う願いも、最も短い時間距離で届くことが出来るのかもしれません。
「暑さ寒さも彼岸まで」と云われるように、季節の変わり目、体調を崩すことなく健康に過ごしたいものです。
「 感謝して 楽しく暮らせ 今日の日を 不平言っても 同じ一日 」
ここまでがあくまでも説教の主題で、この主題を中心に、笑いあり、涙あり、しんみりと聞く歌ありの話で、檀家さんも一緒に笑ったり泣いたりしんみりと聞いたりと忙しいのである。