ジャータカ絵本:かめのせなか

かめのせなか ジャータカえほん
かめのせなか ジャータカえほん
かめのせなか ジャータカえほん 1-2
かめのせなか ジャータカえほん 1-2
かめのせなか ジャータカえほん 3-4
かめのせなか ジャータカえほん 3-4

かめのせなか ジャータカえほん 5-6
かめのせなか ジャータカえほん 5-6
かめのせなか ジャータカえほん 7-8
かめのせなか ジャータカえほん 7-8

かめのせなか ジャータカえほん 9-10
かめのせなか ジャータカえほん 9-10
かめのせなか ジャータカえほん 11-12
かめのせなか ジャータカえほん 11-12

かめのせなか ジャータカえほん 13-14
かめのせなか ジャータカえほん 13-14
かめのせなか ジャータカえほん 15-16
かめのせなか ジャータカえほん 15-16

 

「かめのせなか」ジャータカえほん
 え 武井武雄
 ぶん 山田巌雄

「かめのせなか」の裏表紙には次のように記されている。

「かめのせなか」について
これは大亀の話し(生経第36話)です。
大鳥、大魚、巨人などの登場する宇宙創生の神話・伝説は、自然の壮大な力を讃えています。
しかし、この話しの大亀は、単にその一連のものとしては考えられません。
自然を観る眼から、人間を語る心へと転じたのが、ジャータカの大きな特色です。
亀の大きな背中は、あらしで海に投げ出されて溺れかけている人たちに向けられます。
救われた人たちは、一息つくとやがて感謝の気持ちを忘れて、背中の上で火を焚くような軽はずみをやってのけます。
この時、耐えかねて海に沈みかける大亀は、いかにも人間に近い弱さを持っていて興味深いと思いますが、問題は、誤まって相手の善意を傷つけ、同時に自分の足もとまで崩してしまう愚かな人間の姿にあります。
ここで、その怖ろしさを痛感すれば、少しだけでも賢くなったといえましょう。
努力しながらも、たえず誤まちを繰返す私たちとしては、この大亀が、慈しみをもって最後までみんなを救おうと努める真情(まごころ)に、限りない励ましを与えられずにはいられません。
亀のこの大きな背中をかりて表わされているのは、ほかならぬこの慈しみの深さであることが知らされるのです。